春の気配を感じ始めた2月28日・3月1日の2日間、「緑でつながるプロジェクト」の井手さんに同行させていただき、苔玉作りのワークショップを開催しました。
私にとっては久しぶりの石巻でした。市街地は関東と変わらない日常風景。でも移動中の車窓からは何もない平らな土地や、枯れた松の木が目に入ります。
1日目は石巻市鹿妻地区の会長さんのお宅をお借りしてのワークショップでした。
1日目は石巻市鹿妻地区の会長さんのお宅をお借りしてのワークショップでした。
普段からいろいろな活動を積極的にされていて、みなさん和気あいあいと楽しい雰囲気。個性的な苔玉が、次々と完成していきました。
苔玉作りのあとは、もちろんお茶っこタイムです。忘れられないのは、以前はたくさんお花を育てていたという方が、今は何も育てていないというお話。津波に流されてしまって、家は再建した今でも植物を育てる気になれなかったそうです。でも、今回の苔玉を大切に育てるねって仰っていました。
植物を育てていると思うのですが、ひとに元気がないと枯れちゃうんです。だからお庭が花や木で賑やかになるということは、そこに住んでいる人が元気なんだと思います。小さな苔玉が、元気になるきっかけになったらいいなと思いました。
ワークショップの後に「おのくん」で注目されている、奥松島の小野駅前仮設にお邪魔しました。
以前訪れた時とは様子が変わっていて、仮設の建物がだいぶ減って、集会所の前には更地が広がっていました。近いうちに復興住宅が建設されということでした。「おのくん」も様々なメディアで紹介されて、お母さんたちの制作が間に合わないほどだとか。震災から4年、まだまだ復興とは言えないけど、必要とされる支援も変化していかなければならないことを感じました。
2日目は、黄金浜会館で苔玉作り。
あいにくの雨でしたが、時間になるとたくさんの笑顔が集まってとても賑やかになりました。大きく元気な苔玉がたくさん出来ました。
会場の建物は、津波で何もかも泥にうもれてしまったのを、きれいにしたということを教えていただきました。今はその気配は全くありません。
地区の方々が本当にまとまっていて、支えあっている雰囲気が伝わってきました。私が想像しているよりも地域のつながりが濃く、強いことがわかります。
帰路につく前に、少し足を伸ばして南三陸町を案内していただきました。今回初めて行くことができました。
かさ上げ工事が進んでいて、以前の街を知らない私には何をどう言葉にしたらいいのかわかりません。防災対策庁舎が思っていたよりも大きく、その上まで津波が来たのかと思うと、力が抜ける思いがしました。犠牲になられた方々のご冥福を祈ることで精一杯でした。
少し高台へ入ったところにある仮設の商店街、南三陸さんさん商店街へ。小さな街のように様々なお店が並んでいました。
おいしいカレーを食べて元気になってから、さかなのみうらさんでお土産のお魚を購入。どれも美味しかったですが、中でもイカの塩辛は絶品でした!
最後に、今回のイクサポで、被災地の状況が刻一刻と変化していることを強く感じました。
これからも大切なことは何か、よく観察して自分にできることを考えたいと思います。
(サポサポスタッフ A.Y)