(もう2カ月近くも経ってしまいましたが...)震災から4年目の3月、イクサポを兼ねた「サポサポ福島訪問」へ行ってきましたのでそのご報告です!
(*この訪問で支援金は一切使っておりません。ガソリン代、宿泊費、飲食など全て自費です。交通費の一部がイクサポプロジェクトの活動経費となっています。 )
さて19回目を迎えるイクサポですが、私自身メンバーとして被災地に行くのは初めてでした。
多くの被災地の中でも原発の問題を抱える福島は、一言では語れない複雑な現実がありますが、実際に訪ねて初めて分かった事、考えるべき事、希望を持てた事、もっと深く知ろう!と思えたこと…などなど、現地に行ったことはとても貴重な経験になりました。
渋谷NHK前集合。いざ南相馬へ出発! |
事前に話し合って、3月に開通したばかりの常磐道を使うことにしました。
避難区域内を通過するため一時的に放射線の高い場所も通過します。時速70kmで通過する車内では特に問題ないということも下調べで分かっていますが、やはり少し緊張しました。
無事に南相馬の農家民宿「翠の里」さんと「森のふるさと」さんに到着!
田舎の親戚の家に来たような、ほっこり感。ご夫妻が暖かく迎えてくださいました。
「翠の里」さんで次に出迎えてくれたのはこの襖絵たち!美術系女子の心を速攻GET!
夕飯は皆で一緒に。愛情たっぷり美味しいお料理に癒されます。
明日のワークショップに向けて最後の打ち合わせもしっかりと。
今回のイクサポは、南相馬市で活動をされているマコトさんに色々とお力添えをいただきました。
マコトさんは震災の後に自ら福島移住を志願し活動をしている九州出身の素敵な女性です。
月に1度開催される現地の方の交流イベントがあり、今回イクサポとのコラボのような形でワークショップを開催させて頂きました。
いよいよワークショップ当日!あいにくのお天気にもかかわらずたくさんの方が参加してくださいました!先ずはお手本レクチャーから。皆さん真剣に見つめています!
<作り方>溶かした錫を型紙に流して穴を開けます。冷えて固まったら好きなアルファベットを刻印し、溝にアクセントの色を付け、紐を結んだら出来上がり!
さっそくキーホルダーにしたり、杖に付けたり、遠くに住むお孫さんへ届けるよ~!など、それぞれの思いがこもったキーホルダーが出来上がりました!
みんなでモノを作るって楽しいですね。ほんの束の間ですが楽しんでいただけたかな...とスタッフ皆ちょっとホっとしました。
ワークショップ無事終了で今夜も乾杯!お疲れさまでした!
2日目は、相馬市の幼稚園を訪ねました。
お休みにもかかわらず色々と案内をしてくださったツカサさんは、お父様がこの原釜幼稚園の園長さんです。
ご自身も先生として、またパパとして、日々子供たちの将来を考えるという立場にあり、今の相馬市の現状とこれからのこと、震災の日のことなどをお話ししてくださいました。
その中で心に残った言葉があります。
「数百冊の本が届いたときは、本当にありがたいと思いました。4年たった今は、1冊でもいいので足を運んで読んでくださる...」そういう支援が実は嬉しいんですよね、と。
かつて青年海外協力隊で活動していたツカサさん、「世界中どこでも住める自信はあるけれど、住めなくなるかもしれないという不安がよぎって初めて、ああ僕のふるさとはココだけなんだ」と思ったそうです。
元通りにはならないけれど、自分のふるさとをもっと良くしたい!子供達の未来を考えて!と、ても前向きで行動力のある方でした。
このあたりにあったご自宅は津波で流されてしまったそうです。海の近くは再建禁止区域になり、防波堤の準備が進められていました。
震災で亡くなった方々のお名前と、後世に津波を伝承する文章が刻まれている慰霊碑の前で。
お昼はツカサさんの同級生も働いて盛り上げている!という「たこ八」さんで。
食事処では仙台や北海道から仕入れる食材をメインにしているそうですが、
隣接の物産直売所では安全が確認できた地元のお魚などもあり、どちらも賑わっていました。
この他にもたくさんの場所を視察することができました。
ゴーストタウンになってしまった街、壊れた建物、倒れた電柱、震災のあの瞬間から時間が止まったまま…でした。
そんな中、あちこちで黙々と除染作業が続いていました。
想像以上にたくさんの方々が働いていることに驚くとともに、
除染後の黒い袋の山をあちこちで見かけ、テレビでよく見るあの光景は目の前の現実なんだ、と実感しました。
ただ、テレビではわからなかったこと、現地に行って初めて感じたことがあります。
除染した場所は確実に線量が下がるということ。
その事実こそが安心感、そして未来への希望につながるということ。
「ずーっと除染作業を続けている作業員の方々に感謝の言葉以外ないんですよ」
と現地の方がおっしゃっていました。
まるでプールの水を小さなスプーンで一杯ずつ掻き出すような、気の遠くなる作業。
それでも、その作業を一つ一つ丁寧に、徹底的に、こなしていくことは大切な行程なんだなぁと思いました。
震災から4年たった今でも仮説住宅で暮らしてる方がたくさんいます。そういう方に寄り添って活動している方々もたくさんいます。
支援している方を支援する、というサポサポの活動は本当に意味がある!と改めて感じました。
そして、たとえ小さな支援でも、続けていくことの大切さ!
次回のサポサポは7月3,4,5日に表参道のギャラリー5610で開催されます。
どうぞ皆さま足を運んでいただき、少しでもご支援いただきますようよろしくお願いいたします!
(サポサポスタッフY.P)