サポサポ project vol.19

2012/12/25

石巻市でのワークショップ2


今日のクリスマス、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
この季節、街も人もキラキラしていて眩しいですね。

先月に引き続き、先日の22、23日にサポサポメンバー5人で石巻市の大川地区での第2回目のワークショップに行って来ました。前々回のサポサポ6で支援させていただいた「大川きぼうプロジェクト」さんの活動のお手伝いです。
私自身、この地に来るのは今年の3月10日以来の2回目でしたが、今回は仮設住宅の集会所に泊まったり、直接現地の方のお話を聞けたりと、前回とは少し違う経験をすることが出来ました。


大川小学校の校舎の前のクリスマスツリー

このツリーに飾りを付けに来られたご遺族の姿も見えました。
このクリスマスツリーの左奥の校舎の中にもう1本ツリーがありました。
いろいろな思いのクリスマスがあることを忘れてはならないと思います。

これでも少なくなったガレキ

小学校から更に奥に行くと水没してしまった町が。そしてガレキが。
前回の3月は、崩れた家がそのまま残っていましたが、今ではこの通り。

奥の漁協の建物以外は何も無くなっていた


夜は、小学校ご遺族のお話を聞かせていただいた後、この三反走地区集会所に泊めていただきました。


「さんだんばしり」と読みます

翌日は快晴。この冬一番の寒さとのことでした。

いよいよ、本番のワークショップ開始です。

このチラシが回覧板に添えられて告知されました

準備中のサポサポメンバー。左から初めて被災地訪問の竹花さんと池田さん、前回も苔玉ワークショップの講師を務めた影山くん

最初、数名の参加者で始めたのですが徐々に人が増え、最終的には12名の方に参加していただきました。

池田さんの話しを食い入るように聞く参加者のみなさん

ひとりひとり丁寧に教えています

唯一の男性参加者の方。ずっとギャグを飛ばして場を和ませてくれました

自分の苔玉を持っての記念撮影。いい顔です!

ワークショップ終了後に、「お茶っこ」タイムを設け、数名の方とお話させていただきました。その中のお一人からは、震災直後のお話しをしていただきました。自宅の庭の井戸から青い水が涌いてきているのを見て「まずい!」と判断し、小さなバッグとバスタオルを持って、近くのお寺まで車で駆け上がり、そこから更に山を歩いて登り難を逃れ、その後の2日間は飲まず食わずで山の中で避難し、その後に警察に保護されたそうです。山の中では、一緒に逃げた方が亡くなっていく姿や、山の下から聞こえる「助けてくれ!」という叫びに何もしてあげられなかったということも涙ながらに聞かせていただきました。また、ご家族もお子さんとお孫さんの3名を亡くされており、「1年9ヶ月経っても、あの時を思い出すと、まだまだダメね」と聞かせてもらって申し訳ない気持ちで一杯になりました。最後、握手させていただいた時も、ずっと手を話さずに話してくれました。

今回の訪問は、連れていっていただいた「大川きぼうプロジェクト」リーダーの大槻さんが大川出身ということで、本当に沢山の地元の方と交流が出来ました。そして、プロジェクトスタッフのみなさんの私たちの目には見えない継続的な努力によって、あの場が作られています。本当にありがとうございました!
来月、再来月もワークショップ開催は予定されています。そして3月2日には「大川ふるさと祭り」が開催されます。大成功を願ってやみません。

そもそも、サポサポは昨年の震災後の4月から「ひとりのデザイナーとして何か出来ないか?」と思い、いろいろな声に耳を傾けながら、前方支援も後方支援も見分けのつかない状況の中、ただ自分達のフィールドで出来る自然な支援のカタチを考えて生まれたものです。あの時期は、多くの人が使命感と無力感との狭間で揺れながら自分の果たすべき役割について考えていた時だったようにも思います。
震災から1年9ヶ月が過ぎ、3ヶ月に1回開催してきたサポサポも7回目を終え、様々な反応を見聞きする中で、サポサポの後方支援の意味について自分なりに考えたいと思い、今回、一緒に連れていってもらいました。
現地に行って感じたのは、やはり「復興はこれからだ!」ということです。仮設住宅から新たな家に移る方の話しや、ガレキの減り具合や、更地になった住宅跡地を見ると確かにモノの復興は進んだ感はありましたが、お会いさせていただいた被災者のみなさんの「心の復興」は、本当に長い長い時間が必要であり、そこに寄り添う人たちの存在がとても重要だと思いました。
これからも、私たちが出来ることを考えていきたいと思います。

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