サポサポ project vol.19

2014/09/22

スタッフミーティングを行いました

サポサポ11に向けてスタッフミーティングを行いました。

夏が終わり、いよいよ次回12月の開催に向けて動き出しました。
サポサポプロジェクトも大きな団体となり、社会的な規約を勉強しながら進むこととなりました。アート作品をお買い上げいただくことで支援金となるお金とは、団体にとって、アーティストにとって、社会にとって、立場ごとにどのような意味を持つお金になるのか、ミーティングというより勉強会に近い話し合いを続けてきました。
正しい認識を持ち、参加作家の皆さんの了解を得た上で新たなサポサポプロジェクトとして開催する運びとなります。

少し難しい話です

これから12月までのスケジュールも決まり、作品制作も始まります。まだ夏の気配が残っていますが、製作に2ヶ月はかなり短い時間です。作家の皆さん、早め早めの準備を!開催までのスケジュールはかなりタイトになりますが、どうぞよろしくお願いします。どんな素敵な作品たちが産まれてくるのか、楽しみですね!

決定事項を参加作家の皆さんへ連絡します

12月の初め頃から作品のチラ見せやポストカードのチラ見せが始まります。素敵な作品を紹介してまいりますので、是非ご購入の参考になさってくださいませ。クリスマス前の週末ですので、プレゼントの準備にされてはいかがでしょうか?

8月末の被災地視察で、復興はまだまだ時間がかかることを知り、支援金はやはり必要なものだと感じたところです。
参加作家一同、皆様のご来場をお待ちしております。


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開催日:12月19日(金)~21日(日)
Gallery5610  東京都港区南青山5-6-10・5610番館
入場料 無料
Gallery5610:Webサイト

(saposapoスタッフku)

2014/09/07

8月30〜31日 岩手の支援先を訪問しました

8月30、31日で、岩手での支援先(山田、陸前高田)訪問と、沿岸部の視察へ行ってきました。東京から新幹線や高速バスでそれぞれ盛岡駅へ集合です。
(※今回の合宿は参加者の完全自費で行っており、支援金は一切使用しておりません。)

盛岡駅


レンタカーを借りてまずは宮古へ移動し腹ごしらえ、回転寿し「海宝」へ。最高の海の幸、近海のウニは初めてのトロける体験でした。

新鮮な海の幸

その後、サポサポ5からの支援先であるolive-leafsさんの支援先、山田町の仮設住宅を訪問しました。震災で気力をなくした女性たちを集めて編み物教室を開いた先生にお話を伺います。

にこやかにお話ししてくださる先生

始めにご自宅にお招きいただき、津波の様子や、震災後の被災された皆様の様子をお話しくださいました。そしてご自分で開墾されたという裏庭を見学させていただきました。太い幹を先生が切り倒したとはとても信じられませんでしたが、「この手でなんでもやってきたの。玄関だって自分で作ったのよ。」その強さに驚くばかりです。

野菜の他にお花が沢山植えられている裏庭

食べ物に関してはほとんど自給自足とおっしゃっていました。先生からはとても強い生きる力が溢れているようでした。「家も家族も失って、命だけが残ったとしても、心貧乏になってはダメよ。生きてる限りは明るい心でいないとね。」とおっしゃっておられましたが、「でもやっぱり夜は辛いね。」とも。
明るい時間に訪問しているので明るいですが、夜の暗さを想像すると、こちらまで涙が出そうです。震災から3年半が経ち、東京では既に過去にあった出来事のようになっているかもしれませんが、現地に行けば震災は現在も続いていることがわかります。

運動指導員の資格を持っておられる先生は、仮設の中で縮こまってしまった方々を編み物を口実に外に誘い、運動をすること、みんなで笑う事をずっと続けていらっしゃいます。その笑顔の優しさが印象に残っています。

 先生の生徒の皆さんも合流して次の仮設住宅へ移動します。その方のご家族も津波で亡くなられたそうです。「津波はザブーンと来るわけではなく、波と波がぶつかり合い、大きな水柱ができ、さらに大きな渦となって上がってくるのよ。」「お父さんと一緒に逃げていたけれど、振り向いたら居なかったの。」こんなに辛い体験をお話くださいました。「海に行ったらまずは高台を探しておきなさい、山道を確認しておきなさい。」繰り返し教えていただきました。「東京は地震が来たらどこに逃げるの?逃げるところある?」とも。私たちが毎日何となく暮らしている東京の避難ルートなども、確認しておかないといけませんね。3年半は人の記憶が薄くなり、防災意識が低くなってくる時期かもしれません。改めて日常の意識を高めようと思います。


JR陸中山田駅の駅舎上にあった大時計震災時刻の3時27分で止まっています。

多くの瓦礫が流れ込んで来た山田北小学校:今はサッカー少年達の声が聞こえます

ブログに書ききれない沢山の大切なお話をしてくださいました。本当にありがとうございました。


笑顔と強さを教わりました


翌日、ピカピカの晴天の中、浄土ヶ浜に立寄りました。あまりにも綺麗な海で、空気が美味しい!こんなにも綺麗な海と、あの津波を起こした海が同じだとは信じられない思いです。

特有の美しい湾の形

ウミネコがフレームインしてきました

お昼ご飯は7月31日に営業を再開されたばかりの民宿「沼田屋」でいただきました。近海の海の幸は新鮮で、最高に美味しかったです。
こんなに上品なお昼ご飯


午後からは「陸前高田オートキャンプ場モビリア」を訪問しました。震災前までキャンプ場として使われていた場所を仮設住宅として使用しています。そこで住民の皆様と寄り添いながら支援を続けているNPO法人陸前たがだ八起プロジェクト事務局長、蒲生さんにお話を伺います。

津波の発生を地図を使って説明していただきました

震災の当日、蒲生さんはモビリアから、海が町を飲み込む様を全て見ていたそうです。広田半島は二つの津波が陸を挟むようにつながり、あらゆる全てを海にさらわれてしまいました。松林がなぎ倒され、さらにその木が流されて被害を大きくしてしまった事も教えていただきました。高台のモビリアから見えた光景は想像を絶するものだったと思います。そのような経験して3年半、陸前高田は力強く復興しようとしています。今は高台造成をするため山を切り崩し、ベルトコンベアで土を運んでいる段階です。完成予定は5年後との事、「1日も早く」と思いますが、まだまだ時間が必要な様子は見て取れました。


モビリアからの眺め:海に見える牡蠣の養殖はほぼ震災前と同じくらいに戻ったそうです
蒲生さんとサポサポプロジェクトリーダー
かさ上げ工事の完成は5年後・・・
山を切り崩し、ベルトコンベアで土を運びます


そして「奇跡の1本松」へ。現在はモニュメントとして元あった場所に設置されています。

倒壊した建物と1本松


海沿いの道にはまだまだ手着かずの建物があり、震災の衝撃を伝えています。

雇用促進住宅 陸前高田第二宿舎跡


陸前高田の状況は想像していたよりもずっと時間かかかり、まだまだ復興は準備段階という感じです。時間のかかる未来の復興を待つのは辛いことだと思いますが、被災された方々の気丈さに驚きと共に感銘を受けるばかりでした。東京でできることは微々たることでしかありませんが、この震災を過去の事にせずいつ起こるか分からない災害を自分たちも意識するという意味でも、大切なことだと改めて感じる旅でした。

 私たちの訪問に合わせ、お時間を作ってくださった先生と生徒の皆様、蒲生哲さん、本当に貴重なお話をありがとうございました。

(サポサポスタッフku)